【概要】
原色版の下関の絵葉書です。かなり気合の入った彩色で、写真の印象を強めています。市街地や建物そのものは、白黒写真の方が状況がわかりやすいことが多いのですが、ここまで頑張って彩色するとこれはこれで見応えがあります。また、写真を撮影した方の工夫も感じられるような気がします。私は写真は素人ですが、立体感・遠近感をかなり意識・強調した構図を選んでいるような印象があります。
戦前絵葉書最末期の高い水準を示す絵葉書なのかもしれません。
下関は様々に歴史の表舞台となった場所で、源平合戦や下関条約に関する史跡があります。地勢上も重要な位置を占めており、これらが絵葉書に反映されています。
【内容】包紙1、10枚
繁華殷賑を極むる…山陽の浜本通り／日本の玄関…駅前広場の盛観／鉄道省直営の…山陽ホテル／本州九州の連結を保つ…関門連絡線桟橋／源平の古戦場 壇ノ浦灯台／日清講和の談判所として知らる 春帆楼／関門海峡の展望に富む…日和山公園／関門両港を眺むる…亀山神社／安徳天皇を奉祀する…官幣中社赤間宮／安徳天皇御陵
【撮影・作成年】昭和１１年5月16日以降
絵葉書中にこの日に下関要塞司令部から許可を得ているため。
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