青森函館間貨車航送 連絡戦絵葉書

企業系
(青森鉄道桟橋)青函連絡船と可動橋

【概要】

青函連絡船車両航送(絵葉書では貨車航送)の原色版絵葉書です。本州ー北海道間の輸送力強化のため、鉄道車両を船に直接積載し津軽海峡を渡るシステムは大正14(1925)年に完成しました。ファンのとっても多い分野なので私が説明する余地は少ないのですが、こういう巨大な機械と運送というのはなぜかとにかくロマンがあります。そして北海道には本州のいろいろなところからの入植者がいるのですが、彼らが国元とやりとりした手紙やモノがこうした仕組みで送られて、人々のつながりを担保していたことも貨車航送の重要な役目と感じます。

絵葉書には車両航送で活躍した翔鳳丸・飛鶯丸・津軽丸・松前丸がいずれも登場し、その威容と役割とを示しています。21世紀を生きる私(たち)は、彼女らがこの後どういう命運を辿るのかを知っています。また、青函連絡船そのものが、時代の中で役割を別のシステムに譲ることも知っています。とても格好いい絵葉書ですが、じっくり見ていると時代の重みに胸が締め付けられるような気がします。

【内容】包紙1、絵葉書8揃

(青森鉄道桟橋)青函連絡船と可動橋 (2枚、トーン違い)/(函館桟橋)青函連絡船と可動橋/青函連絡船翔鳳丸甲板/青森駅プラットホーム/青函連絡船翔鳳丸(三千五百噸)/青函連絡船飛鶯丸(三千五百噸)/青函連絡船津軽丸(三千五百噸)/青函連絡船松前丸(三千五百噸)

【撮影・作成年代推定】大正714(1925)年~昭和8(1933)年

貨車輸送の開始年大正14年から通信欄の罫線が宛名面の2分の1の位置にある点、右から「郵便はかき」の表記で昭和8(1933)年が下限と推定。

【作成】名畑商店

現在も青森市内に囲碁将棋麻雀用品を扱う名畑商店があり、このお店が発行していた絵葉書と思います。

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